デンマークのミッドセンチュリーデザイナー、ボーエ・モーエンセン(1914-1972)によりデザインされた、チーク材ダブルドロワーチェストです。

均整のとれた直線的なデザインはモーエンセンのデザインスタイルが大きく生かされた特徴的なもので、シンプルで機能的、高品質といった彼の家具デザインの定義を物語る存在感のある美しいチェストです。

チーク材の美しい色合いを存分に味わえる木の温かみを感じるデザイン。シンプルなデザインの中で真鍮の可動式把手パーツは機能性とデザインを両立したユニークなポイント。
真鍮とチークの色合いの相性がとてもよく、品の良い高級感が目を惹き付けます。

4段のダブルチェストはドロワーの高さが最上段、中2段、最下段でそれぞれ変えられており、収納物に合わせて使い勝手のよい機能性を備えます。
レグのデザインはChinaシリーズと言われるこちらの家具デザインの中で使われる特徴ある意匠。モーエンセンは中国をはじめ様々な国の家具の様式からインスピレーションを受け自らの家具デザインに反映させました。

本体、レグ部ともにチーク材。把手はブラス（真鍮）製です。

家具製作職人でありデザイナーでもあるモーエンセンは、1934年に家具マイスターの資格を得て家具職人としてのキャリアをスタートさせました。それと並行して1936年から1938年にかけて、コペンハーゲン芸術工芸学校家具科、1938年から1941年かけて、王立芸術アカデミー家具科に在籍し家具デザインを学びます。

デンマーク近代家具デザインの確立者であるコーレ・クリント、モーエンス・コッホに師事。王立芸術アカデミーにて教鞭を執る。1942年からはデンマーク協同連合連合会家具部門に主任として勤務。シェーカー様式の椅子をアレンジした「J-39」を発表。1944年、友人のハンス・J・ウェグナーと共作で「スポーツバックソファ」を発表。1950年に独立、設計事務所を開設する。

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